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フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように 作品紹介1

死後50年を経て姿を現したフリーダ・カーロの遺品
写真家・石内都のまなざしは、画家であった“ひとりの女性”の姿を写しだす
時空を超えて2人の女性が交差する、「記録」と「記憶」を巡るドキュメンタリー


メキシコを代表する女性画家、フリーダ・カーロ。シュルレアリズムの作家としてヨーロッパでも評価されただけでなく、身体の不自由やメキシコ近代化の荒波に翻弄されつつも、ひとりの女性として力強く生きたその人生は、現在でも世界中の人々の共感を呼んでいる。
2004年。死後50年を経て、彼女の遺品が封印を解かれた。2012年、メキシコ人のキュレーターの発案によりその遺品を撮影するプロジェクトが立ち上がり、依頼を受けたのが世界的な写真家・石内都。メキシコシティにあるフリーダ・カーロ博物館《青の家》を訪れた石内の前に、フリーダのアイデンティティを支えた伝統衣装やアクセサリー、絶え間ない身体の痛みを想起させるコルセットや医薬品等、膨大な数の遺品が一つ一つ並べられていく。それは喜びや誇りとともに様々な“痛み”を抱えながらフリーダが生きていた証であると同時に、彼女の記憶をも内包しているようだった。生きることそのものを描き続けた画家、フリーダ・カーロ。彼女の遺品を見つめ、撮影した石内都の写真には何が写ったのだろうか。

本作では、石内都の3週間に渡る撮影過程に密着取材。写真家が遺品を見つめ、これまでのイメージから解き放つようなフリーダ・カーロ像を、写真として発見していく過程を丹念に映像に収めた。監督は『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』で、国内外で高く評価された小谷忠典。石内都の創作過程を追いながら、遺品の背後に広がる、メキシコの風土、引き継がれる伝統、現在を生きる女性たちの姿をも捉えた。フリーダ・カーロが生きていた証とそれらを写し取った写真が、時間と場所を越えて旅をする、“記録と記憶”を巡るドキュメンタリーがここに誕生する。

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フリーダ・カーロ(1907-1954)

近代メキシコを代表する画家。6歳の時にポリオのため右足が不自由となった彼女は、さらに17歳でバスの大事故で瀕死の重体に陥ったが九死に一生を得る。入院中に独学で絵を学び、その作品は著名な壁画家で後に夫となるディエゴ・リベラに絶賛を受けた。後遺症に苦しみながらもフリーダはメキシコ、アメリカにおいて絵画・壁画を制作し、ヨーロッパにおいてもシュルレアリズムの作家としての評価を得た。恋多きフリーダは、レオン・トロツキーやイサム・ノグチとの奔放な恋愛や、ディエゴと二度にわたる結婚など、作品と共にその情熱的な生涯は現在の女性たちに今もなお刺激を与え、広く共感を呼んでいる。


石内 都 (1947年群馬県生まれ、横須賀育ち)

現代日本を代表する写真家。初期三部作「絶唱、横須賀ストーリー」「APARTMENT」「連夜の街」で街の空気、気配、記憶を捉え、同い歳生まれの女性の手と足をクローズアップした「1・9・4・7」以後身体にのこる傷跡シリーズを撮り続ける。'05年「Mother's 2000-2005 未来の刻印」でヴェネチア・ビエンナーレ日本代表。'09年に発表した写真集「ひろしま」(集英社)、写真展「ひろしま Strings of time」(広島市現代美術館)では、原爆で亡くなった人々の衣服を撮影。衣服をまとっていた人々がいまそこに在るように写し出したその作品群は話題を呼んだ。‘14年、日本人で3人目となるハッセルブラッド国際写真賞を受賞し、各方面で更なる注目を浴びている。


監督:小谷 忠典(こたに ただすけ)

1977年、大阪府出身。絵画を専攻していた芸術大学を卒業後、ビュジュアルアーツ専門学校大阪に入学し、映画製作を学ぶ。『子守唄』(2002)が京都国際学生映画祭にて準グラン プリを受賞。『いいこ。』(2005)が第28回ぴあフィルムフェスティバルにて招待上映。
初劇場公開作品『LINE』(2008)から、フィクションやドキュメンタリーの境界にとらわれない、意欲的な作品を製作している。前作『ドキュメンタリー映画100万回生きたねこ』(2012)は、国内での劇場公開だけでなく、第17回釜山国際映画祭でプレミア上映後、第30回トリノ国際映画祭、 第9回ドバイ国際映画祭、第15回ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭、サラヤ国際ドキュメンタリー映画祭、ハンブルグ映画祭等、ヨーロッパを中心とした海外映画祭で多数招待された。
公式HP:http://legacy-frida.info/
(関矢)
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新潟県長岡市にて《ながおか映画祭》と《長岡インディーズムービーコンペティション》を主催しているコミュニティシネマ長岡のスタッフブログです。

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